はやぶさ

日本の小型宇宙機
はやぶさが旅した
7年と60億km
少し辿ってみませんか?

はやぶさの軌跡

2003
05/09

打ち上げ

鹿児島県宇宙空間観測所より打ち上げ。
この日に「はやぶさ」と命名されました。

2005
09/12

イトカワ到着

到着といっても、 イトカワから20kmの位置を回っています。
まずは長旅お疲れ様です!

2003
10/01

リアクションホイール故障

宇宙機の姿勢を安定させるには、3つの方向の回転をコントロールしなければなりません。
実はイトカワ到着前に1つ故障していた この リアクションホイール。
続いて2つめも故障し、
1つの方向の回転しかコントロールできなくなってしまいました。

2005
11/10

ミネルバ分離

はやぶさにくっついていた小型ローバー「ミネルバ」。
本当はイトカワの地上近くではやぶさから分離して
イトカワの地面を探索するはずだったものの、
分離のタイミングがズレたことにより地面に届かず
宇宙のかなたに行ってしまいました。
悲しさは残りますが、ミネルバが捉えたはやぶさの写真が残っています。

2005
11/19

降下チャレンジ

はやぶさの着陸チャレンジ1回目。
順調にイトカワに近づいていたものの、
「着地した」という信号がはやぶさから来なかったため、
緊急で離陸の命令を出してしまいました。
後から調べると実際は30分ほど着陸していたそう。

2005
11/26

降下成功

2度目は無事に着陸成功。
本当は、小さな弾丸を地面に打ち込んで飛び散った砂を採取する予定でしたが、
その弾丸は発射できずに終わりました。
その代わりに空気中のイトカワの微粒子は入っていました
世界初のサンプル採取成功です!

2005
12/19

通信が途絶える

はやぶさ最大の危機。
はやぶさからの信号が一切来なくなりました。
実はこの少し前に燃料が大幅に漏れていたことも発覚。
地球への帰還は絶望的です。

2006
01/23

交信復活

なんと、はやぶさからの信号がやってきました!
しかし信号は途切れ途切れ。まさに「溺れている」状態。
太陽電池から供給されるはずの電力もほとんど空...。

2006
03/06

新ルート決定

はやぶさを太陽に向けながらゆっくり電力を回復させつつ、
地球に帰るための新たなルートを決定しました。
当初の予定より3年長くなりました

2009
11/04

イオンエンジン故障

はやぶさが進むために必要なエンジン。
4つが搭載されていましたが、実はすでに不調や故障で3基は動いていませんでした。
そしてついに4つめのエンジンも故障。
不調で休んでいた2つのエンジンを組み合わせてなんとか1基分に...。

2010
06/13

地球へ帰還

帰還が絶望的とされたはやぶさ。ついに地球に帰還します。
イトカワの微粒子が入ったカプセルを地上に落とし、 本体は大気圏で燃え尽きました。
その様子は特大流れ星。
カプセルはパラシュートでオーストラリアのウーメラ砂漠に落下。 無事に回収されました。

→ aboutイトカワ → aboutサンプルリターン

はやぶさの全体像

+ サンプル採取装置

はやぶさから飛び出た筒から小さな弾丸を発射し、飛び散った砂をサンプルとして回収します。

+ 再突入カプセル

採取したサンプルを入れて、地上に届けます。このカプセルのみ大気圏で燃えない材質でできています。

+ 探査ローバー「ミネルバ」

世界初の小惑星探査ローバー。小型化するためにタイヤを用いず、ホップしながら地上を移動する仕様となっていました。

+ イオンエンジン

ここから推進剤を放出することで、はやぶさが前に進みます。

+ 太陽電池パドル

はやぶさの電力の供給源。太陽の方向を向くように制御されています。

こんな物語が
地球から何千万kmという場所で繰り広げられていました。
トラブル続きでも最後には帰還し、ドラマを生み出したはやぶさ初号機と違って
この後継である「はやぶさ2」は最初から最後まで計画通り。
完璧なミッションを終えました。
はやぶさ2についてはまたいつか.........